2013年4月12日金曜日

いちばん効果的な教え方は?


 あなたは、どんな教え方が最も効果的だと思いますか?

 ライティング・ワークショップ(WW)やリーディング・ワークショップ(RW)では、どんな方法が使われていると思いますか?


 ミニ・レッスンでは、最低限、教えるべきことは教えます。必要以上の時間を子どもたちから奪ってしまわないように、注意して。

 WWRWの核は、なんといっても、子どもたちが「ひたすら書く」と「ひたすら読む」ですから、その間に教師がしていること、つまりカンファランスが教え方の核にもなっています。
 この教え方をこれまでに体験したことのある方は少ないでしょうから、慣れないうちはどうしたらいいのか戸惑いますが、慣れてくると、これほど楽しいことはないと思います。子どもたちと、子どもたちが興味・関心があることについて話ができるのですから。子どもたちのことを理解しながら、いちばん必要性が高いと判断したことをピンポイントで教えられるようになるのですから。
 もちろん、この時間に、教師は直接かかわりませんが、子どもたち同士の教え合いもあちこちで行われます。ひょっとしたら、教師から直接に教えられるよりも、効果的な場合が多々あるかもしれません。
 カンファランスの効果は、これだけではありません。カンファランスがミニ・レッスンや共有の時間に何をしたらいいのかも教えてくれます。要するに、教え方を常に修正・改善しながら進められる方法なわけです。それなりの計画はあらかじめ教師が立てますが、それに固執しすぎないようにしてくれるのがWWRWの教え方の大きな特徴です。(別な言葉でいうと、教える/学ぶ内容を教師と子どもたちがいっしょに作り出している、ということだと思います。)

 共有(振り返り)の時間も、しっかり教える時間になっています。この時に、ミニ・レッスンで教えたことを再び強調することもあるでしょうし、カンファランスで他の子たちにも知ってほしいことにスポットを当てる場合もあるでしょうし、共有や振り返りから子どもたちが学びとることや確認したり、修正したりすることも、少なくないと思います。

 WWRWでは、ちゃんと教えるべきことを教えているのですか? と疑問に思う人は少なくありません。従来の一斉授業の形で教える時間は、大幅に少なくなりますから(従来の5分の1?)。でも、他のより効果的な方法で、子どもたちがより身につく形で教えているのです。

 さて、ここまでですでに十分かとも思いますが、まだ触れていない(最も?)効果的な教え方が一つあります。

 何だと思いますか?


 <メルマガからの続き>



 それは、モデルで示す、という方法です。★

 ここでいう「モデル」とは、教師が子どもたちよりは「ちょっと先をいっている先輩」としてのモデルを意識的に示すことを指しています。自他共に認める「すぐれた書き手」や「読み手」のレベルで示す必要はありません。あくまで「ちょっと先をいっている先輩」です。
 そのためには、ぜひ作家ノートや読書ノートをつけてみてください。(それぐらいは、書いたり、読んでみたりすることを意味するわけです。)
 そうすることによって、WWRWの実践も変わり始めますから。(それらを子どもたちにモデルとして見せると、子どもたちのやる気はがぜん喚起されます。)

 要するには、教師も含めた「書き手のコミュニティ」「読み手のコミュニティ」を作るということです。「教師は言うだけでやらないんだけど、僕たちはやらされてる!」のではなく。教師がしっかりコミュニティのメンバーになっているというか、リーダーとして存在することを意味します。子どもたちにとっては、「ああなりたい」「あんなことしてみたい」という対象です。


★ 人類の歴史がはじまって以来、これこそがもっとも効果的な教え方というか学び方であり続けているように思います。それが、「あまり」というか「ほとんど」というか、学校の中で大切にされていないのが残念です。もっと、もっと多用しないといけないんじゃないかと思います。興味のある方は、学校を持たない人々がどのように学んでいたのかを探ってみてください。たとえば、・・・


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