2017年3月31日金曜日

2016年度の「いい記憶のライブラリー」


奇跡のレッスン・ゴルフ編(NHK)は、ご覧になられましたか?

そのハイライトは、「いい記憶のライブラリー」をつくるでした。★

皆さんも、ぜひいい記憶を貯めてください。
欠点を補うより(反省ばかりするのではなく★★)、得意なことを伸ばしましょう!
まだ、2016年のハイライトを出す時間は残っています。5~10分で出せますから。

3人の先生たちのハイライト=「いい記憶のライブラリー」を紹介します。(ちょっと長くなりますが、お付き合いください。)

◆Aさん
自分のクラスは、大変ながらも可愛い子たちです。
日本語がおぼつかない保護者と児童の中でしたが、よく書けるようになり、読むのが大好きになってくれました。

うちの学校は年2回読書月間として本の紹介文書くんですが、それが貼り出されるんです。それを見た他の学年の先生が6年生の次にいいのが書けてると、うちのクラス負けたーなんてお褒めをいただきました。文章だけでなくて、レイアウトや切り出し方もかなりいいのができてるよねぇと。
読み書きを大事にしてきたので、とても嬉しかったです。
それがハイライトかなぁと思います。
他の学年の先生に、彼らのやってきたことが認められたので。

日本語が厳しい子もいるので、音読も今年はかなり取り組みました。
声に出すことが楽しくなってくれたようで、教科書の作品のお気に入りを読んで大喜びしていました。
プライドを壊さないように、ローマ字表を使ってひらがな指導やカタカナ指導もしています。3年生なのでほんらいなら、「ちゃ、ちゃ、。。みつけた!」なんてやってる場合でもないんですけど。でも、彼には大きな一歩です。
その彼が最後、総合のやさしいまちづくりという、福祉単元で、楽しい学校ってなんだろう?というテーマで発表しました。
困って立ち尽くす彼に、さっと子供たちが寄り添って一緒に発表をした時、涙が出ました。その子の成長も、その子ができるようになる助けをその場でできた子も、それを固唾を飲んで待ってあげられるみんなにも感動しました。

その子は絵を描くことが得意なので、文と絵を描くということをずっとやってきました。低学年の作家という感じに近かったのですがそれも良かったと振り返っています。

◆Bさん
やってみたいことを学年にどんどん主張してみた
  学年研ではだまって知らない間に行うのではなく、「これをやってみたい」「なぜやってみたいのか」などを話した上で、同意が得られなくてもやる勇気をもって実行した。「作家の時間」など

書くということを継続的に行えるようなシステムを子どもの姿から起こしてみた
自分の考えていること、学んだことを何でも書いていい紙がクラスに常備してあるのだが、それを使って私に毎日のように持ってくる子がいた。クイズを作ったり、料理の仕方を調べてきたり内容は様々。
 そこで、こんなものを机の上に置き、使い方を説明してみた。

新しい物を書いたら「新作みてね」の札を使って情報を発信するという体験を楽しんでもらうようにしてみた。
学年が終わる最後の1月半で「本の紹介」「体育の学習で感じたこと」「手話体験について」など日常生活で感じたことなどを13枚も書いた子がいた。もちろんクラスでもみんなに直接話してもらうことも行った。

学び合う時間を、年間を通して確保してきた

自分の考えていることを伝え合うということを大切にしてきた

自分のしてみたいことを私がしているように、子どもにもそれを保証できるようにしてきた
  ・クラスの係活動(マスコットづくり、マスコットを使った劇、イベントなど)
  ・委員会活動(学校のスローガンづくり、6年生を送る会)~ 全てをゼロから子供と相談しながら立ち上げた。
始めての寄せ書きのプレゼントはデザインも自分たちで考え、紙を準備し、全てのクラスに配布した。6年生もとても喜んでくれ、クラスで掲示されたものを嬉しそうに眺めていてくれていたそうだ。

 児童代表の言葉は、今年は2名の子どもにお願いした。「6年生に手紙を書くように」ということを大切にしながら、どのようなことを一番伝えたいか聞き出し進めていった。
 メッセージの中に「6年生は私達のあこがれの存在」とあり、その言葉を校長が卒業式の言葉の中にも使ってくださるなど、最後まで大切にしてもらえた。
 教職員の振り返りからも、「定型的な贈る言葉でなく、とてもよかった」と贈る言葉だけでなく、今回の活動全般を褒めてもらえた。

自分が学んでいることを楽しんでいることを子どもたちに伝えることで、そのことを体験できる子どもが多くいた
 休日に地蔵について調べていたところ、出会った地域の方が次々とそれに関することを知っている人を一緒に訪ねてくださったおもしろい体験から

この道祖神を見つけてきた子が前掛けを作っている人を地域の人にインタビューを重ねることで自治会長さんに行き着いた。すると地域に住む原さんという方が作っていることが分かり、その方に話を聞きに行くと言うので、私も土曜日に一緒に連れて行ってもらった。すると面白い話が次から次へとでてくるすごい体験ができた。子どものおかげで人材発掘につながった。
 このようなグループがいくつもあり、学年末に向けて学びの様子が著しく向上した。

◆Cさん ~ 作家と読書家の時間を算数に応用する「数学者の時間」に焦点を当てて

・問題作り ~ 子どもたちは、算数でならったことを道具に、発展的に活用している。さらに、出版/共有といった取り組みが、より意欲をかき立てていることがわかった。これは、大きい! 出版/共有により「作家の時間」の延長になれたから。
・算数の授業では、学習コミュニティづくりに徹したことで、教えあったり、共同作業をする指導方法を身につけられた。結果、両輪として、「数学者の時間」にもきいてくることに。現状では、算数の授業は大きく変えられない作りになっているので、算数をうまく「数学者の時間」に、とりこんでしまえた。また、突っ込まれないよう、業者テストとの折り合いをつけ、数値をのこせた。ワークショップをやることで、教員のカリキュラムデザインする技量があがり、単元、教科を俯瞰してみられるようになってきた。
・「数学者の時間」は2学期よりはじめて、合計30時間程度実施できた。3学期には、年間計画のコマ時数を計画することで、おおまかな余剰時数をみつけ、「計画的に」見通しを持って、「数学者の時間」を実践できた。年間計画の面をクリア。週に5時間「算数」+2時間「数学者の時間」が実施できた。来年度は、1学期から、取り組める心の安心感がもてた。
・これらの方法が既存の算数と共存できることを確かめられたことが大きい。算数で学んだ道具をつかって、より発展的に考えていくこと。この辺は、次期学習指導要領の「深い学び」や「教科横断」など、まさにそのまま。そして、「数学者の時間」への子どもたちの評価とニーズが高いことがわかった★★★。教科書ベースの学び合いに疑問を持ち始めている教員たちの、次のステップにこの「数学者の時間」はなるだろうな。


★ もう一つは、コースのパーではなく、「パーソナル・パー」を決めて、それに挑戦することでした。コースのパーを目指していては、新米は悪いところにばかり目が行くことが運命づけられているのに対して、自分が設定したパーなら、容易に乗り越えられるし、いいところにも目が行くからです。要するには、他人が設定した目標よりも、自分自身が設定する目標の大切さです。

★★ 校内研究をして、その紀要の最後には、反省や今後の課題が書いてあります。あれを見て常に思うのは、あれらが改善されることがほとんどないことです。そもそも、「何のために書いているんだろうな?」 校内研究に対する負のイメージをつくりだすだけで? 研究授業も同じようなところがあります。

★★★ この子どもたちの評価とニーズの高さを示すデータを見てみたいという方は、メールをください。お見せします。



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